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寒山落木一 表紙

デスクトップトラベル 子規の旅

正岡子規の俳句を子規直筆の原稿で味わうショートタイムトリップ。

寒山落木五

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明治29年

歌の濱も上野の嶋も氷りけり

山陰に日のさゝぬ池の氷哉

裏不二の小さく見ゆる氷哉

氷伐る人かしがまし朝嵐

氷る田や八郎稲荷本願寺

忍恋

漏らさじと恋のしがらみ氷るらん

冬山 ふゆやま

冬山の底に温泉の烟哉

狼に逢はで越えけり冬の山

鷹 たか

野路の人鷹はなしたるけしき哉

それ鷹の斜めに下りる枯野哉

鷹狩や鶴の毛を吹く麦畑

鷹鶴を押へて落ぬ麦畑

暖鳥 ぬくめどり

思ひわびてはなす夜もあり煖鳥

梟 ふくろう

梟の眼に冬の日午なり

千鳥 ちどり

川千鳥家も渡しもなかりけり

満汐や清盛の塚に千鳥鳴く

満汐や千鳥鳴くなる橋の下

路ばたに饂飩くふ人や川千鳥

背戸へ来て崩れてしまふ千鳥哉

雪洞に千鳥聞く須磨の内裏哉

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