正岡子規の俳句を子規直筆の原稿で味わうショートタイムトリップ。

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子規俳句 季語・季題検索 秋 植物 柿 かき
柿 かき 渋柿 しぶがき 甘柿 あまがき 富有柿 ゆうがき 蜂屋柿 はちやがき 身不知柿 みしらずがき 木練柿 きねりがき 筆柿 ふでがき 似柿 にたりがき 円座柿 えんざがき 猿柿 さるがき 十夜柿 じゅうやがき 木守 きまもり 樽柿 たるがき 串柿 くしがき ころ柿 ころがき 吊し柿 つるしがき 干柿 ほしがき 甘干 あまぼし きざわし きざらし きざ柿 きざがき 木練 きねり 赤柿 あかがき 百目柿 ひゃくめがき 富有柿 ふゆうがき 御所柿 ごしょがき 禅寺丸 ぜんじまる 次郎柿 じろうがき 伽羅柿 きゃらがき 西条柿 さいじょうがき 祇園坊 ぎおんぼう 鶴の子 つるのこ 会津身知らず あいづみしらず 平核無 ひらたねなし 柿なます かきなます 柿羊羹 かきようかん 山柿 やまがき 柿の秋 かきのあき 柿店 かきみせ 柿のほぞ落 かきのほぞおち
図説俳句大歳時記 秋 449ページ 角川書店
カラー版 新日本大歳時記 秋 205ページ 愛蔵版 739ページ 講談社
季語別 子規俳句集 秋399ページ 子規記念博物館
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明治20年
甘干にしたし浮世の人心
明治22年
渋柿や行来のしげき道の端
柿の実やうれしさうにもなく烏
渋柿のとり残されてあはれ也
渋柿もまじりてともに盆の中
明治27年
渋柿や渋に取られて秋寒し
渋柿の青くて落つる彼岸哉
渋柿や落ちて踏まるゝ石の上
渋柿の烏もつかずあはれなり
臍寒し柿喰ふ宿の旅枕
追分や鶏飼ふ茶屋の柿石榴
明治28年
渋柿の実勝になりて肌寒し
柿の実や口ばし赤き鳥が来る
柿落ちて犬吠ゆる奈良の横町かな
渋柿やあら壁つゞく奈良の町
渋柿や古寺多き奈良の町
町あれて柿の木多し一くるわ
高圓をかざして柿の在所哉
柿ばかり並べし須磨の小店哉
村一つ渋柿勝に見ゆるかな
御所柿に小栗祭の用意かな
嫁がものに凡そ五町の柿畠
駄菓子売る茶店の門の柿青し
道後二句
温泉の町を取り巻く柿の小山哉
柿の木や宮司が宿の門搆
法隆寺の茶店に憩ひて
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
垣ごしに渋柿垂るゝ隣かな
柿に照り蕎麦に雨ふる畠哉
谷あひや谷は掛稲山は柿
奈良
柿赤く稲田みのれり塀の内
明治29年
柿くふや道灌山の婆が茶屋
柿喰ふて洪水の詩を草しけり
樽柿や少し渋きも喰ふべく
渋柿の庄屋と申し人悪き
黄菊白菊柿赤くして渋し
小祭や柿売る店の柿の皮
奈良の宿御所柿くへば鹿が鳴く
書に倦みて燈下に柿をむく半夜
山本にかたよる柿の小村哉
古跡見んと車してよぎる柿の村
痢病ありて会議催す柿の村
渋柿や猪隣村へ来る
米櫃や米にたくはふ柿一つ
露月国手を嘲る
渋柿は馬鹿の薬になるまいか
鶏頭高くのび渋柿低く垂る
明治30年
門口に棉干す家や柿もみち
柿に来る烏逐ふなるお僧哉
くひさしの柿捨てゝある縄手道
柿の木に烏のおどし反古なり
干柿に蜻蛉飛行く西日かな
柿の皮を掃きつ床几を置かへつ
寺紅葉京の柿売は女なり
柿多き村に出でけり西の京
柿くふて腹痛み出す旅籠哉
累〃と渋柿たるゝ塀の上
柿買の裏門覗く屋敷かな
つりかねといふ柿をもらひて
つり鐘の蔕のところが渋かりき
和尚病んで柿猶渋き恨哉
渋柿や高尾の紅葉猶早し
禅寺の渋柿くへば渋かりき
講堂や渋柿くふた顔は誰
稍渋き仏の柿をもらひけり
故郷や祭も過ぎて柿の味
愚庵より柿をおくられて
御仏に供へあまりの柿十五
柿に思ふ奈良の旅籠の下女の顔
ある日夜にかけて俳句函の底を叩きて
三千の俳句を閲し柿二つ
文売らん柿買ふ銭の足らぬ勝
自慰
柿くはゞや鬼の泣く詩を作らばや
柿くふて鬼の泣く詩を作らばや
樽柿の少し渋きをすてかねし
我死にし後は
柿喰ヒの俳句好みしと伝ふべし
明治31年
秋暮るゝ奈良の旅籠や柿の味
鳩吹や寺領の畑の柿林
鳥暗くや木陰の卓に柿を盛る
淋しげに柿くふは碁を知らざらん
元光院観月会
帰るさの柿を入れたる袂哉
枝柿の青きをもらふ土産哉
柿を呼ぶうしろの方の列車哉
枝柿を提げて汽車待つ田夫哉
明治32年
講武所
柿店の前を過行く夜寒哉
宿取りて淋しき宵や柿を喰ふ
我境涯
句を閲すラムプの下や柿二つ
自ら自らの手を写して
樽柿を握るところを写生哉
大なるやはらかき柿を好みけり
我好の柿をくはれぬ病哉
柿店に馬繋ぎたる騎兵哉
渋柿の木蔭に遊ぶ童哉
風呂敷をほどけば柿のころげゝり
柿を入れし帽子小脇にかゝへけり
停車場に柿売る柿の名所かな
酔さめや戸棚を探る柿二つ
干柿や湯殿のうしろ納屋の前
初なりの柿を仏にそなへけり
胃痛〔八句〕
胃を病んで柿をくはれぬいさめ哉
側に柿くふ人を恨みけり
柿もくはて随問随答を草しけり
柿あまたくひけるよりの病哉
柿くはぬ病に柿をもらひけり
柿くはぬ腹にまぐろのうまさ哉
癒えんとして柿くはれぬそ小淋しき
明治33年
野の茶屋に柿買ふて遠く歩きけり
柿蜜柑園遊会の用意哉
柿をもらひ柿の一句を報いけり
明治34年
〔きざ柿の御礼に〕
柿くふも今年ばかりと思ひけり
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