秋立つ日烏に魚を取られけり
秋立つとひとり上野の森に対す
秋立つや隣にはまだ赤き花
秋立つとそよや嵐が吹いて来る
秋立つと人の申しぬ笹の音
秋立つと夏ぎらひの人申しけり
秋立つや隣の糸瓜庵の萩
秋立つかやゝ撫子のしどろなる
砂濱や波さらさらと秋立ちぬ
見てあれど何から秋が立つぞとも
草の戸やけふ吹きそむる秋の風
今日の秋をあら何ともなの蝉の鳴きやうや
刻みあげし仏に対す今朝の秋
夜明から秋立つことかそのことか
秋なんど立たずもがもな草の庵
種竹来る
秋の立つ朝や種竹を庵の客
初秋の富士に雪なし和歌の嘘
きのふけふはや初秋となりにけり
初秋や合歓の葉ごしの流れ星
初秋の鮹あはれなり須磨の浦